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データで見る札幌の気象:No.8

署夏・冷夏

夏の大雨

札幌市史をひもとくと、札幌の母なる川、豊平川は開拓当初から幾度も洪水・氾濫を繰り返した記録が残っている。原始河川に近かった当時としてはやむを得ないことと思うが、その原因をみると、夏の大雨よりは春の融雪出水が多かったようである。その後、河川の改修、両岸の築堤がすすみ、大正13年アーチ型のモダンな鉄橋「豊平橋」の完成により、やっと橋の流出や氾濫の難から逃れたという。

さて、大雨とはどのくらいの量を指すのだろうか。大雑把な目安として「年間降水量の10分の1」というのがある。札幌の年間降水量は1130ミリだから、これによれば1回100ミリを越す雨を大雨といってよさそうである。ちなみに、現在の大雨警報の基準値は札幌の場合、24時間降水量100ミリとなっており、上記の大雑把な目安と一致する。

夏期、湿った空気におおわれることの少ない北海道は、大雨の回数・量とも本州と比べ格段に少ない。本州では日降水量100ミリの雨は珍しくないが、札幌では年間0.3回、つまり10年間で3回程度である。そこでランクを少し下げて、2日連続雨量が100ミリを超えるような雨を一応「大雨」と定義し、その出現状況をみたのが表2である

表2:2日連続雨量100ミリ以上の出現回数(1889年〜1997年)

4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月

11

12

32

これによると、札幌ではこの108年間に32回の大雨があり、その主力期は8月と9月であることがわかる。図2は上記32回の大雨の年代別(10年ごと)出現状況である。

図2:年代別大雨回数

図2:年代別大雨回数

1920年代(大正末期〜昭和始め)に大雨の多い時期があったが、その後1931年〜1950年(昭和前半)にかけいったん減り、1960年代に入って再び増加している。

札幌の観測史上最大の雨(*)は、昭和56年8月、4日〜5日と22日〜23日の2回にわたった大雨で、市内各地に大被害を与えたが、このあとまた大雨の少ない期間に入っているようである。

*札幌の観測史上最大の雨

(作成)文・資料とも柏原辰吉氏,平成10年

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