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データで見る札幌の気象:No.4

春は春風に乗って

春の乾燥

ページの都合上、乾燥、湿りの指標となる湿度とは何か?から話を始めよう。

今1立方メートルの空気塊があったとすると、そのなかに含みうる水蒸気の最大量、平たく言えば「満タン量」はその時の気温によって決まる。

例えば、気温10℃のとき、1立方メートルの空気塊に含みうる水蒸気の最大量は9.41グラムであるが、実際には8グラムしかなかったとすると、満タン量9.41グラムに対する実際量8グラムの割合に100を掛けたものが湿度(正確には相対湿度)である。

表1は区切りの良い10℃刻みの気温に対する湿度の算出法を示したものだが、これから分かるように、湿度は低くても、気温が高いと水蒸気の絶対量は一般に多くなる。気候表によると、夏期の東京の湿度は札幌より低いのに、蒸し暑いのはこのためである。

表1:気温と湿度の関係

気温 飽和水蒸気量(グラム) 実際の水蒸気量(グラム) 湿度の計算 湿度(%)

10℃

9.41

8.0

8.0÷9.41=0.85

85%

20℃

17.31

13.0

13.0÷17.31=0.75

75%

30℃

30.40

20.0

20.0÷30.40=0.66

66%

春の乾燥は、雪国の一つの特徴だが、その原因は前々節で述べた大陸育ちの乾燥した空気が流れ込むことにある。札幌の4月の湿度は64%と一年の内で最も低く、水蒸気量も夏の半分以下である。そのうえ風も強いので、春は最も火災の起きやすいシーズンである。

月別の出火件数と全焼件数

図3:10年間の月別出火件数と全焼件数(1988年〜1997年の10年間合計)。札幌市消防局提供。

図3は、札幌の最近10年間の出火件数と全焼件数の年変化を見たもの。出火ならびに全焼とも4月〜5月にピークがみられるが、なかでも全焼件数が4月に多いことに注目してほしい。これは空気中の水蒸気が少なく、建物の内部まで乾燥しているからである。

(作成)文・資料とも柏原辰吉氏,平成10年

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